「理念浸透ツール」の活用と効果について考える

こんにちは。
CEO、クリエイティブディレクターの栗原です。

今回は、経営理念の浸透(インナーブランディング)をしていくにあたり「理念共有ツール」または「理念浸透ツール」というものがある、と知った方や、「理念浸透ツール」ってどんなもの?どんな風に使うの?どんな効果があるの?という疑問をお持ちの方に向けて記事を書いてみたいと思います。

ちなみにリネンではこれを「共有ツール(”kikkake”という名前でサービスのご提供をしています)」と呼んでいますが、理念浸透ツールという言葉が比較的よく使われているので、本記事ではそのように記述します。

理念は作って終わりではない

まず「経営理念は作ったところからがスタートである」というある意味当たり前でもある考えに立ち返ってみます。
経営理念は掲げるだけではダメで、それを従業員に共有すること、さらにはそれを日々の仕事に反映させること、そしてそういった活動を通じてお客さまにも知ってもらうことが大切です。

しかし、そういった理想の流れに向かって共有・浸透の取り組みをしてみたもののうまくいかず、実質経営理念を作ったことがゴールになってしまった、ということもよくあるケースなのではないでしょうか。
今回のテーマである「理念浸透ツール」はそういった事態を防ぐためのもの、理念の共有浸透の手助けをしてくれるものと考えていただけると良いかと思います。

理念浸透のステップとは

経営理念の浸透には、大きく分けて4つのステップがあると考えられます。

①経営理念を認知している
経営理念の存在を知っていて内容を理解している、という状態です。
浸透というより「共有」に近い段階かもしれません。

②経営理念に共感している
会社の掲げている経営理念を良いと感じられている、自分自身の価値観との共通項を見出している状態です。

③経営理念を実践している
日々の業務の中で、経営理念を意識したり理念に基づいた行動を取ることができている状態です。

④経営理念が定着化している
意識をしなくても経営理念に基づいた行動を起こせる状態、自分自身の行動の基準として自然に取り入れられている状態です。

これらはひとつの方法で全てを達成させようとするのは難しく、それぞれのステップにおいて、適切な共有・浸透策があります。
浸透ツールについても、それぞれのステップにおいて活用できるものや活用方法が異なります。

ツールにはどんなものがあるの?

一般的に理念浸透ツールとしてよく挙げられる冊子やカード・社内報といったものは
①の理念の認知を高めるためのツールです。
また、オフィスや店舗のバックルームにポスターを掲示したり、イントラネットにメッセージを掲載する、なども主に認知を高めるための施策になります。
さきほど「それぞれのステップにおいて、適切な共有・浸透策がある」と書きましたが、「カードや社内報を作ったし、ポスターも掲示しているのに理念が浸透しない」というケースがある、ということです。
それらは理念の認知を高める施策を増やしているだけで、それを共感、実践、定着化させるための施策が足りないからだと言えます。

②の共感を推進するためには、理念の策定の背景や会社の想いをストーリーとして伝えることや、一人一人の価値観に照らし合わせて考えられるような掘り下げた解釈を提供すると良いでしょう。
動画コンテンツや従業員へのインタビューを冊子にするなどが効果的です。

③の実践を推進するためには、サーベイの実施や研修(一方的に教えるのではなく、参加者が自ら考えるような内容が良いです)が効果的です。研修資料やワークに使用する自社の理念に合わせた独自ツールを作成するとよりインタラクティブなコンテンツの開発ができると思います。

④の定着化に向けては、日常の業務にいかに密接に結びつけられるかがカギとなります。③は継続的に取り組みはしますが、理念について考える機会を創出する施策が多いです。
一方で、④日々行われていく施策による会社の日常的な風土づくりを考える必要があります。
行動指針の策定といった、より具体的に日々の業務の中で理念を体現するためのヒントや方向性を作ることや、評価制度や採用基準の見直しなど会社の仕組みから変えていくのが効果的です。
しかしこれらも「仕組み」という枠に頼りすぎてしまったり、頻度を下げてしまうと、評価時期の前だけ理念体現に取り組んだり「評価のための理念体現」というネガティブな認識・行動を生むおそれもあります。
日常的な意識や行動を変えていく、という意味ではピアボーナスのような従業員同士で行う評価制度なども面白いかもしれません。
興味関心を持ち、意欲的に行ってもらうためにツールを作成するのも有効でしょう。

浸透ツールはアイデア次第でさまざまな活用が可能!

以上のように、浸透の4つのステップでそれぞれ浸透ツールの種類や役割は変わってきます。
また「浸透ツール=○○」といったものはなく、アイデア次第、会社ごとの理念共有方法・理念浸透方法に合わせていろいろなものを作ることができます。

ビジュアルやツールとして目に見えるものは理解力を高めてくれるだけでなく、会社の独自性を出したり従業員に共通の認識を持ってもらうためにも非常に有効です。

ぜひ、会社の理念共有・浸透に取り入れてみてはいかがでしょうか。