会社の成長期における経営理念の役割

こんにちは。
CEOの中島文平(なかじまぶんぺい)です。

企業のライフサイクルは、幼年期、成長期、成熟期、衰退期というステージを辿っていくことになりますが、この4つの各ステージの変遷の中で、経営理念に求められることも変わっていきます。

前回は、幼年期に当たる創業時における経営理念の役割についてお話しましたが、今回は、成長期の経営理念の役割についてお話したいと思います。

幼年期は想いや価値観を伝えやすい

創業時はひとりで事業を行っていたとしても売上が増加していくと、新たなチャンスを獲得するために、ひとりでは対処できない状況を改善するために、従業員を雇用することになります。

従業員には、なぜこの事業で創業したのか、どのような想いを持っているのか、仕事に向き合う姿勢、お客さまに対する気持ちなどを日々仕事をしながら、休憩時間、仕事後などに話したり、働き方を見せることで伝えていきます。

まだ従業員が少ない段階では、経営理念という形になっていなくても、想いや価値観、目指す将来像は、創業者から直接見聞きすることができるので、伝わりやすく、従業員の意識や行動を統一することができます。

成長期になると想い、価値観は伝えにくくなる

しかし、事業が順調に進み事業規模が大きくなると、これまでのような方法で想いや価値観を伝え、意識や行動を統一することが難しくなっていきます。

従業員数が増えれば、一人ひとりの従業員と一緒に仕事をする時間や回数は減りますので、直接伝えられる機会が減ってしまいます。

さらに事業所や店舗が複数になっていくと物理的に離れた場所にいるので、働き方を見せることで伝えることができなくなってしまいます。

創業者がいない事業所や店舗の従業員が同じ想いや価値観を持つことができず、意識や行動を統一することができなくなってしまうと、同じ会社・同じブランドであるにも関わらず、一貫性のある情報発信や商品・サービス提供ができなくなってしまいます。お客さまに、違う会社・違うブランドであると認識されてしまう可能性すらあります。

経営理念で想いや価値観、目指す将来像を伝える

成長期の経営理念の役割は、「多くの従業員に対して端的にわかりやすく想いや価値観、目指す将来像を伝える」です。

創業期から経営理念を策定している場合は、成長期の役割として、経営理念を通じて従業員に想いや価値観、目指す将来像を伝えるとよいと思います。

成長期になるまで経営理念という形になっていない場合は、このタイミングからでも経営理念を策定すればよいのです。

成長期に経営理念を策定する場合は、一緒に働いている従業員の想いや価値観を取り入れて策定すると、組織として会社として一体感のある経営理念にすることができるでしょう。

まとめ

従業員が多くなり、事務所や店舗が増える時期である会社の成長期は繁栄するか衰退するかの分岐点になります。

・経営理念がない場合
同じ想いや価値観を持つことができず、意識や行動を統一することができていないので、空中分解してしまう可能性がある。

・経営理念が策定・浸透できている場合
経営者(創業者)だけでなく、従業員が経営理念の伝道師として、新しく入社してくる方、お客さま、取引先などの多くのステークホルダーに経営理念を伝達できるので、会社のさらなる成長につなげられる。

会社の成長期の段階でも遅くないので、経営理念の策定・浸透をしていただきたいと思います。