会社の成熟期における経営理念の役割

こんにちは。
CEOの中島文平(なかじまぶんぺい)です。

企業のライフサイクルは、幼年期、成長期、成熟期、衰退期というステージを辿っていくことになりますが、この4つの各ステージの変遷の中で、経営理念に求められることも変わっていきます。

前回までの幼年期、成長期に続いて、今回は成熟期における経営理念の役割についてお話したいと思います。

成熟期に起きる問題

企業が成長している段階では、企業規模の拡大し売上が増加しますが、成長が一段落するタイミングが来ます。それが、成熟期と言われる時期です。

この成熟期では、従業員の増加や業務内容の複雑化などで生産性が低下していることも多く、生産性向上や業務改善に取り組む企業が多くなります。

組織としても、「官僚制の逆機能」と言われる現象が生じ、以下のような弊害をもたらします。

・標準化やルーティン化などの過度な規則順守が行われることにより、環境の変化があっても、自らが主体的に考えることなく、規則の順守が目的になってしまい、成果を上げることができなくなってしまう。

・部署や部門での利害が優先され、自分の所属部署が有利になるように他部署を悪く言ったり、他部署に責任を押し付けるといった状態になってしまう。(これはセクショナリズムと言われる現象です。)

成熟期におけるインナーブランディング

過度な規則遵守やセクショナリズムは、組織が大きくなる中で、効率的に会社を運営していくために必要なやり方を行ってきた結果として起きてしまうのですが、このような状態から脱するためには、インナーブランディングの取り組みができるとよいと思います。

インナーブランディングとは、企業が従業員に向けて行うブランディング活動のことで、主な活動として経営理念を浸透させることによって、従業員の意識や行動を統一していく活動のことです。

インナーブランディングのメリットには以下のような効果があります。

・従業員のエンゲージメントの向上
・従業員の主体性の強化
・従業員のモチベーションの向上
・従業員の連帯感の醸成
・従業員のコミュニケーションの活性化
・業務の効率化

成熟期における経営理念浸透の効果

成熟期における過度な規則の遵守、セクショナリズムには、まさにインナーブランディング活動による経営理念の浸透が以下のような大きな力を発揮するのです。

・会社の「果たすべき役割」、「目指す将来像」、「大切にしていること」を表現している経営理念を浸透することで、規則を遵守することが目的でないということに気づいてもらうことができる。

・経営理念浸透の取り組みでの経営理念への共感が、会社への愛着や帰属意識を高めることになります。また、自分自身が経営理念を体現するために何ができるのかを考えるようになることで主体性も発揮することができる。

・全社で取り組む経営理念の浸透は、部門横断のプロジェクトチームを編成し行うと、各部署の利益を優先させたり、他部署の業務を蔑ろにするようなことなく、全社的な目的、利益の達成への意識を高めることができる。

・普段交流のない他部署の従業員と同じ目的に向かって行動することによって、部署間の連帯感が生まれ、セクショナリズムの意識が低くなるという効果もあります。また、コミュニケーションが活性化されることにより、これまでになかった商品やサービスや新規事業立ち上げの可能性が生まれる。

まとめ

組織が硬直化しやすい会社の成熟期では、インナーブランディング、経営理念の浸透活動によって、従業員の主体性を高め、組織を活性化できるようになります。

全社の取り組みとしてインナーブランディングを検討してはいかがでしょうか。