
こんにちは。CEOの中島文平(なかじまぶんぺい)です。
今回は、理念や目標を達成していくために会社、組織、チームが一丸となって進んでいくための方法についてお話したいと思います。
組織として目標を達成できないのはなぜか
理念や目標を設定しても、社員、メンバーが行動してくれない、組織、チームとしてまとめることができないということがあると思います。
また、社員、メンバーが仕事をしていても、個々の目標のみを意識していて、会社、組織、チームの理念や目標の達成につながっていないこともあるでしょう。
なぜ、このような問題が起きるのかというと、会社、組織、チームとして、どのように理念や目標を決め、役割分担し、取り組み、メンバーがどう関わっていくのかを一貫性を持って設計できていないということが考えられます。そのため、チームを効果的に機能させることもできなくなってしまいます。
ベックハードモデル(GRPIモデル)
組織論者であるリチャード・ベックハード氏が発表したベックハードモデル(GRPIとも言われています)という、会社、組織、チームを効果的に機能させるためのフレームワークがあります。
このベックハードモデル(GRPI)を活用することで理念の実現や目標の達成ができる会社、組織、チームを作り上げることができるようになります。
このモデルでは、目的(Goals)、役割(Roles)、手順(Processes)、関係性(Interaction)という4つの要素が重要であると説明しています。
そして、この4つの要素は以下の条件が満たされている必要があると説いています。
【目標(Goals)】
→理念・目標がメンバー全員に共有・浸透できているか
→理念・目標をメンバー全員が達成したいと思っているか
→理念・目標の達成のイメージをメンバー全員が描いているか
【役割(Roles)】
→メンバー一人ひとりの役割が明確になっているか
→役割の内容が全員に共有されているか
→どのように役割を果たすか明確になっているか
【手順(Processes)】
→目標を達成するための手順が明確になっているか
→どのようにチームとして取り組んでいくのか明確になっているか
→分担された仕事流れが明確になっているか
【関係性(Interaction)】
→どのようにメンバーが交流するのか
→メンバー間の信頼関係は構築できているか
→自分だけでなく、他のメンバーに配慮しているか
この4つの要素は緊密な関係にあり、さらにその順番が重要です。
下の図にありますように、理念・目標、役割、手順、関係性の順番で決定していくということです。

役割を決めても、理念・目標が決められていなければ、どこに向かうための役割なのか分かりませんし、手順を決めても、役割が決められていなければ、各メンバーが同じ仕事をしてしまうかもしれません。
メンバーが交流し、信頼関係を構築しても、理念・目標や役割、手順が決められていなければ、ただの集団になってしまうだけです。
これらの各項目を上から順番にひとつずつ出来るようにしていくことで、理念や目標を達成できる会社、組織、チームを作り上げていくことができるのです。
まとめ
「メンバーは役割を理解しているのに」、「仕事のやり方を理解しているのに」、「メンバー同士の関係性は良いのに」会社、組織、チームが一丸となって進み、成果を出せていないのは、最上位概念である理念・目標を共有・浸透できていないからかもしれません。
最上位概念である理念・目標から見直し、ステップバイステップで役割、手順、関係性へと進めるようにしていただけると良いと思います。